高俊明(こう しゅんめい)

藤野陽平

(1929年6月6日-2019年2月14日)

台湾基督長老教会(以下、PTC)の牧師。台南市出身で、11歳で日本に留学する。戦後は台湾に戻り、長栄中学、台南神学院で学ぶ。1957年より玉山神学院院長を務め、1970年にPTCの総幹事に選出される。

PTCは1971年に「国是声明」、1975年に「われわれのアピール」、1977年に「人権宣言」の三大宣言を提出し、台湾の民主化運動に先鞭をつけたが、高俊明はこの間のPCT総幹事であり、これに深く参与した。1979年の美麗島事件では施明徳を匿ったとして、翌1980年4月に逮捕、禁錮7年の判決を言い渡され、1984年8月まで収監された。釈放後も民主化運動に身を捧げ、2000年に陳水扁政権が成立すると総統府の国策顧問などを務めた。

もっと知りたい方のために

・高井ヘラー由紀「「台湾のモーセ」高俊明を送る」『キリスト新聞』2019年3月11日
・高俊明『高俊明詩集 瞑想の森』医学出版社、2018年

写真出典

藤野陽平提供