台湾修学旅行アカデミー by SNET台湾 第14回 台湾の言語と文字 菅野敦志(共立女子大学)
前回から新スタイルでお届けしている「台湾修学旅行アカデミー」。
第14回のゲストは共立女子大学の菅野敦志先生。
菅野先生のご専門は台湾/中国を中心とする東アジア地域研究。今回のテーマである言語政策のほか、文化政策、東アジアスポーツ史など、幅広いテーマを研究されています。 「第13回 台湾の文学」(赤松美和子先生)でも話題になりましたが、「九州よりやや小さい」と形容される台湾では、古来この島に根づいている原住民族の諸言語、17世紀以降に中国大陸から台湾に渡って来た漢族系移住民の言葉である台湾語(閩南語)と客家語、戦後中華民国政府が持ち込んだ共通語としての「中国語」など、実に様々な言語が話されています。台湾の「中国語」(国語・華語)と中国語の「中国語」(普通話)の漢字の字体、表音法、語彙のちがい、日本統治時代(1895-1945年)及び戦後の言語状況、複数の言語間の相互関係など、たくさんの具体例を挙げてわかりやすくお話しいただきました。
菅野先生のプロフィールは、以下のページをご覧ください。
【プロフィール】 https://kyonet.kyoritsu-wu.ac.jp/kgRe… 菅野先生の研究テーマは多岐におよびますが、今回のテーマに関連するものとして、以下の2点をおすすめいたします。 『台湾の言語と文字―「国語」・「方言」・「文字改革」―』勁草書房、2012年。 「第33章 言語―共通語・母語・字体・表音法表記」赤松美和子・若松大祐編『台湾を知るための72章【第二版】』明石書店、2022年。
台湾修学旅行アカデミー by SNET台湾 第13回 台湾の文学 赤松美和子(大妻女子大学)
第13回のゲストは大妻女子大学の赤松美和子先生。SNET台湾の代表理事の一人です。
先生のご専門は台湾の文学。“文学キャンプ”という台湾独自の文学イベント、台湾映画の日本表象やジェンダー表象、ジェンダーをめぐるポリティクスを研究されています。
「台湾の文学は何語で書かれていると思いますか?」――今回の講義は日本文学史の講義ではありえない問いから始まります。今日の先住民族(台湾では原住民族と言います)の祖先が暮らしていた台湾には、16世紀以降、ヨーロッパ、中国大陸、日本など、異なる時代に異なる場所から異なる言葉を持つ人々がやって来ます。この土地に定住した人々もいれば、他の勢力に駆逐、あるいは戦争に敗れてこの地を去った人々もいますが、複雑で起伏に富んだ400年の歴史の中では、様々な言葉で様々な物語が綴られてきたのです。台湾社会を映す鏡とも言える台湾文学、その歴史を代表的な作家、作品とともに学んでいきましょう。
※お詫び 鍾肇政(しょうちょうせい)さんのお名前を誤読しています。申し訳ありません。 赤松先生のプロフィールは、以下のページをご覧ください。
【プロフィール】 https://researchmap.jp/akamatsu.miwako/ 赤松先生の研究テーマは多岐におよびますが、以下の2点をおすすめいたします。 『台湾文学と文学キャンプ―読者と作家のインタラクティブな創造空間』東方書店、2012年。 『台湾を知るための72章【第二版】』(共編著)明石書店、2022年。
台湾修学旅行アカデミー第12回 台湾と砂糖~甘い砂糖のしょっぱい話~ 清水美里(立教大学)
第12回のゲストは立教大学の清水美里先生。清水先生のご専門は台湾の社会経済史。農業灌漑用水、水力発電などの水資源開発における技術移転や社会への影響を植民地統治の問題とからめながら研究されています。
台湾の農作物と言うと、最近ではマンゴーやパイナップル、世代によってはバナナが思い浮かぶかもしれませんが、日本統治期から戦後の長期にわたり、台湾の主要な農作物であったのがサトウキビで、そこから作られる砂糖は台湾の重要な輸出品でした。台湾の製糖業は日本の統治下で飛躍的に発展しますが、その陰には台湾の農民の血と汗の苦労がありました。今回は「甘い砂糖にまつわるしょっぱい話」と題して、台湾糖業史の表と裏について、清水先生にお話をうかがいます。
動画の中で紹介されている花蓮観光糖廠については、「みんなの台湾修学旅行ナビ」でも紹介されています。あわせてお読みください。
花蓮観光糖廠(「みんなの台湾修学旅行ナビ」) https://taiwan-shugakuryoko.jp/spot_e…
清水先生のプロフィールは、以下のページをご覧ください。
【プロフィール】 https://researchmap.jp/qingshui
台湾修学旅行アカデミー 第11回 台湾の民間信仰~参拝・おみくじ編~ 前野清太朗(東京大学)
第11回のゲストは東京大学の前野清太朗先生。前野先生のご専門は農村社会学。台湾では雲林県北港鎮、南投県埔里鎮、台南市後壁区及び白河区を主なフィールドとして、コミュニティづくりや家族、人口の問題について研究されています。
仏教、道教の寺廟、儒学の祖である孔子を祀る孔子廟、キリスト教の教会、イスラム教のモスクと、台湾の街にはいたるところに宗教施設があり、平和的に共存しています。また、台湾の人々の暮らしには、様々な宗教要素が混在しており、日常に溶け込んだ宗教行事、民間信仰の世界を知ることで、台湾をより深く理解することができます。
今回は民間信仰の代表的な行事と寺廟の参拝の方法、ポエを使ったおみくじの引き方について学んでいきましょう。 前野先生のプロフィールは、以下のページをご覧ください。
【プロフィール】 https://researchmap.jp/taro-q
台湾修学旅行アカデミー 第10回 高校生の政治参加 許仁碩(北海道大学)
第10回のゲストは北海道大学の許仁碩(シュ ジェンシュオ)先生。許先生のご専門は法社会学。司法、行政と市民社会の関係性を中心に、東アジアの警察制度と社会運動を研究するかたわら、台湾人権促進会の執行委員としても活動されています。今回は、許仁碩 先生に、台湾の高校生の政治参加についてお話をうかがいました。
中国とのサービス貿易協定の審議のあり方に疑問を持った学生と市民が日本の国会にあたる立法院を占拠した2014年のひまわり学生運動は世界に衝撃を与えました。ひまわり学生運動の主たる担い手は大学生でしたが、台湾では、それより若い高校生も積極的に政治に関わり、身近な校則から「学習指導要領」といった国レベルの決定に至るまで、当事者として声を上げています。他方、近年の台湾では、若者の声をすくい上げる仕組みの整備も進んでいます。
今回は、許先生に、台湾の高校生を中心に、若者の政治参加についてお話をうかがいました。 許仁碩先生のプロフィールは、以下のページをご覧ください。
【プロフィール】 https://researchmap.jp/hsujenshuo
特別展「私たちのくらしと人権」公式ガイドブック
東京虎ノ門の台北駐日経済文化代表処で好評開催中、台湾 国家人権博物館特別展「私たちのくらしと人権」の公式ガイドブック電子版(PDFファイル、351MB)が同特別展の特設サイトでダウンロードできるようになりました。
台湾 国家人権博物館特別展「私たちのくらしと人権」公式ガイドブック
https://www.snet-taiwan.jp/pdf/twhr_guidebook.pdf
高校生・大学生のみなさんは、こちらのガイドブックを読み、「台日人権作文コンテスト」にぜひ挑戦してみてください。
台日人権作文コンテスト募集要項
https://snet-taiwan.jp/twhr/contest/
特別展「私たちのくらしと人権」の全展示をウェブで公開
東京虎ノ門の台北駐日経済文化代表処で好評開催中、台湾 国家人権博物館特別展「私たちのくらしと人権」の展示が特設サイトのギャラリーのページで公開されました。全エリアの展示をPC、タブレット、スマホでご覧いただけます。
台湾 国家人権博物館特別展「私たちのくらしと人権」展示ギャラリー
https://snet-taiwan.jp/twhr/gallery/
また、高校生・大学生を対象とする「台日人権作文コンテスト」を募集しています。特設サイトをご覧いただき、ふるってご応募ください。
台日人権作文コンテスト募集要項
https://snet-taiwan.jp/twhr/contest/
「台日をつなぐ人権の過去・現在・未来」
SNET台湾が台湾の国家人権博物館、台北駐日経済文化代表処と共催でお届けする台湾 国家人権博物館特別展「私たちのくらしと人権」のオープニングイベントとして、2021年9月15日に台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで開催された「台日をつなぐ人権の過去・現在・未来」の動画をSNET台湾YouTubeチャンネルで公開中です。
再生リスト「台日をつなぐ人権の過去・現在・未来」
https://youtube.com/playlist?list=PLTIKfLg_nnPFEV_yJpudLehWsl4nkze2g
特別展「私たちのくらしと人権」特設サイト
https://snet-taiwan.jp/twhr/
台湾修学旅行アカデミー 第9回 台湾のLGBTQ
SNET台湾のYouTube番組「台湾修学旅行アカデミー 第9回 台湾のLGBTQ」が公開されました!!講師は劉靈均先生。LGBTQ文学、中国語圏文学、社会運動を研究するかたわら、当事者の一人として、自ら積極的に行動されています。
初めて同性婚を合法化したことで注目を浴びた台湾。しかし、そこに至る道は決して平たんではなく、数々の痛ましい出来事がありました。台湾がLGBTQフレンドリーな国家となるまでの法整備の過程、人々の意識を変えたポップカルチャーの力、性的マイノリティをテーマとする同志文学についてお話をうかがいました。
『台湾修学旅行アカデミー』 第9回 台湾のLGBTQ
https://youtu.be/1os_WtzoJ7Y
劉靈均先生の詳しいプロフィールは、以下をご覧ください。
【プロフィール】
https://researchmap.jp/dearlittlecookie
【Twitterアカウント】
https://twitter.com/arielcookieliu
神奈川新聞のサイト『カナロコ』に劉先生のインタビューが掲載されています。
「相模女子大学非常勤講師に聞く 文学の持つ社会的役割」(『カナロコ』2021年8月26日)
https://www.kanaloco.jp/news/culture/bunka/article-647481.html
『LGBTER』掲載のロングインタビュー「『在日台湾人』で『ゲイ』という二重のマイノリティ、それでも日本で生きていく」。劉先生のライフストーリーがよくわかります。
【前編】
https://lgbter.jp/ariel-ling_chun-liu/
【後編】
https://lgbter.jp/ariel-ling_chun-liu2/
また、台湾映画『私たちの青春、台湾』の日本公開と合わせて2020年12月に名古屋で行われたトークセッションの模様がYouTubeでご覧いただけます。
映画『私たちの青春、台湾』劉靈均先生 名古屋シネマテークトークイベント12/6(日)13:00回
https://youtu.be/Ij2bNi3u4Yg
劉先生のお話の中でも言及されている「第8回 映画で知る台湾~青春恋愛映画篇~」(三澤真美恵先生/日本大学)をあわせてご覧いただくと、さらに理解が深まります。
https://youtu.be/sadcNba8xrs
SNET台湾YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCmtfk9gkQH-hiqUvXKDF4kQ
台湾 国家人権博物館特別展「私たちのくらしと人権」開幕
SNET台湾が台湾の国家人権博物館、台北駐日経済文化代表処台湾文化センターと共同で主催する台湾 国家人権博物館特別展「私たちのくらしと人権」が開幕しました。会期は9月15日(水)から11月15日(月)の2か月間、場所は東京虎ノ門の台湾文化センターです。
台湾文化センターの詳細なアクセス情報と地図は同センターのウェブサイトをご参照ください。
台北駐日経済文化代表処台湾文化センター
住所:〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-1-12 虎ノ門ビル2階
開館時間(月曜日~金曜日):10:00~17:00
https://jp.taiwan.culture.tw/content_32.html
台湾 国家人権博物館特別展「私たちのくらしと人権」特設サイト
https://snet-taiwan.jp/twhr/