・中原裕美子「分断化する世界経済の中でのサプライチェーンの変容-半導体産業を事例に-」『アジア経営研究』No. 30-1号pp.3-16。アジア経営学会編、2024年
・朝元照雄『台湾の企業戦略:経済発展の担い手と多国籍企業化への道』勁草書房、2014年)
TSMC(台積電)
1987年にモリス・チャン(張忠謀)博士によって設立された半導体の受託製造に特化した企業で、新竹市の科学園区(サイエンスパーク)の中核企業の一つ。半導体製造技術で世界をリードし、2023年の連結売上高は2兆1617億4000万台湾ドルに達している。高水準の福利厚生と高賃金により、台湾全体の製造業における労働条件の改善にも貢献している。さらに同社は、中国やアメリカを含む世界各地に工場を展開しており、2024年に熊本県菊陽町で開所した工場は、九州経済の活性化のみならず、日本国内における半導体関連投資が再び勢いを取り戻すのに寄与した。TSMC本社に併設された台積創新館では、TSMCの創業と成長の歴史のほか、半導体に関する基礎知識を学ぶことができる。
もっと知りたい方のために
写真出典
TSMC Photo Gallery提供