台南市政府観光旅遊網図庫系統、王櫻橞撮影

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台江國家公園 四草綠色隧道

台江国家公園 四草緑色隧道

台湾のプチアマゾン川

四草緑のトンネルは、台江国家公園を代表するスポットの一つです。台南市の安南区にあり、安平古堡とはるかに向かい合います。ここはかつては鄭成功とオランダが戦った場所です。緑のトンネルには、宗教施設、四草大衆廟横の埠頭から(筏のような)観覧船に乗っていくことができます。河の両側には緑豊かなマングローブ(海漂林)の木が生い茂り、まるでトンネルのように見えるので、緑のトンネルと呼ばれています。イメージとしてアマゾン川を連想させるので、プチアマゾン川とも言われます。同じ埠頭から、台江内海(潟湖)の遺跡、四草湖をめぐるコースもおすすめです。近くには夕日がきれいに見られる四草大橋があります。

学びのポイント

なぜプチアマゾンと言われるの?

緑のトンネルの両側にあるのはマングローブであり、熱帯雨林ではありません。プチアマゾンといわれるのは、ただのイメージにすぎません。原始的な雰囲気への憧れの反映ともいえるでしょう。ここは、熱帯植物の宝庫ではありませんが、台湾でもっともマングローブの木の種類が多い場所で、ヤエヤマヒルギ、メヒルギ、 ヒルギモドキ、ヒルギダマシを見ることができます。

台南市政府観光旅遊網図庫系統、陳學斌.沈亨斌撮影

台江国家公園の特徴とは?

台南市の南西部方向の沿海地帯に位置し、安南区と七股区の多く、七股渓、曾文渓、鹿耳渓、塩水渓四つの河の河口部が含まれるため、砂州、湿地、塩田など、多様な景色が見られます。四草緑のトンネルのほかに、鳥のクロツラヘラサギ保護区、七股塩田もよく知られる観光スポットです。

クロツラヘラサギ保護区とは?

クロツラヘラサギ保護区は、工業団地開発への抵抗をきっかけに設置したものです。中国の東北部、朝鮮半島に生息し、冬になると中国の沿岸部、台湾、日本、ベトナムなどへ渡るこの鳥は、絶滅の危機に瀕していました。台南の七股区が主要な 停留地点なので、環境や鳥に関心のある人々は、七股を予定地とした開発計画に反対し、保護区の設置を呼びかけたのです。保護というのは、簡単にいうと、生息地を邪魔しないことです。たとえば、クロツラヘラサギが過ごす10月から翌年の3月の間、現地住民の漁業行為を禁止する措置がとられています。ハマグリなどの貝類を採ってはいけない区域もあります。

クロツラヘラサギ(中華民国交通部観光局提供、呂菊蓉撮影)

さらに学びを深めよう
  • 【事前学習】【事後学習】日本のマングローブの種類、またマングローブがある場所について、調べてみましょう。
  • 【事前学習】【事後学習】日本では、臨海部や沿岸部を埋め立てて工業団地として利用することもありますが、なぜ自然の浜を保存せず、このような方法を採るに至ったのか、調べてみましょう。
参考資料
交通部観光局のサイトおよび台南市政府観光旅遊局のサイトに台南市七股区にあるクロツヘラサギ保護エリアの情報が掲載されています。

(陳威志)

ウェブサイト
公式 https://www.tjnp.gov.tw/ 交通部観光局 https://jp.taiwan.net.tw/m1.aspx?sNo=0003119&id=A12-00061 台南旅遊網(台南市政府観光旅遊局) https://www.twtainan.net/ja/attractions/detail/5859
所在地
台南市安南区四草大道118号
特記事項
・団体予約電話:06-2841610,06-2840959⇒大衆廟のHPより ・七股でクロツラヘラサギを観察したい場合は、10月から翌年の3月まで可能です。⇒要事前予約