旗山老街 旗山老街

バナナの町に残る歴史的な町並み

大東和重撮影

旗山は、大都市高雄から中央山脈へと向かう途中に位置する、小さな町です。内陸の山地から見れば、ここまで来れば平地の大都市までもう少しともいえます。高雄からはバスで向かうことができ、さらに旗山のターミナルで乗り継ぐと、山間に湧き出る温泉地や、台湾の先住民が住む山中の集落へと向かうことができます。しかし、単なる乗り換え地点とするにはもったいないほど魅力のある町です。旗山には、「老街」と呼ばれる歴史的な町並みが残っており、週末になると観光客の波が押し寄せます。

学びのポイント

田舎町とあなどるなかれ

高雄市内から1時間バスに乗ると、山並みが迫るふもとに旗山の町があります。山間の小さな田舎町とあなどるなかれ。内陸と平地の間の、交易の拠点として栄えたこの町には、「旗山老街」と呼ばれる歴史的町並みが残ります。にぎやかな看板の上、二階建ての建物の上部の飾りを見てください。どれも細かな装飾をしていることに気づくでしょう。今度は軒先を見てください。雨天や炎天下の歩行に便利なよう、「亭仔脚(ていしきゃく)」(もしくは「騎楼」)といわれる、独特の建築様式になっています。

バナナの産地

「旗山」といえば、バナナ。南国台湾はフルーツ王国で、果物屋の店頭には熱帯の多種多様なフルーツが、季節を問わず並びます。旗山周辺ではバナナが数多く栽培されています。巨大なバナナから小ぶりなモンキーバナナ、丸みを帯びたもの、角ばった形のものまで、バナナの種類はこんなに多いのかと気づかされるでしょう。おすすめは、「旦蕉(たんしょう)」(「蛋蕉(たんしょう)」とも)という、小ぶりで四角張ったバナナ。有名なバナナのアイスキャンディー、「枝仔冰(キアビン)」を食べてみるのもいいでしょう。

大東和重撮影

先住民族の居住地への入り口

台湾の中央山脈は、三千メートル級の山々が連なる大山脈です。南部の大都市高雄市から中央山脈へは、旗山が起点です。高屏渓をさかのぼり、さらに支流の荖農渓に沿って山間へと分け入る道は、「南部横貫公路」という道路で、山脈を越え、東部の台東へと至ります。道中の景色は荒々しい迫力があり、また途中の集落には、ブヌン族をはじめ、台湾の先住民が住んでいます。日本では決して経験できないドライブの出発点が、この旗山の町なのです。

さらに学びを深めよう

  1. 【事前学習】【事後学習】台湾で生産されるフルーツについて調べてみましょう。
  2. 【事前学習】【事後学習】台湾の地図を見て、西部と東部の間にどんな道路や鉄道があるか確認してみましょう。
  3. 【現地体験学習】旗山の街を歩き、「老街」に残る建築様式を確認してみましょう。

参考資料

旗山など、南部の小さな町を歩くには、片倉佳史『片倉佳史の台湾新幹線で行く台湾・高雄の旅‐台湾中・南部ディープガイド』(まどか出版、2007年)が恰好のガイドです。台湾は亜熱帯や熱帯のフルーツ王国です。小林英治『熱帯植物散策』(東京書籍、1993年)は台湾について書かれた本ではありませんが、熱帯の植物やフルーツを知る参考になります。

(大東和重)

ウェブサイト
高雄旅遊網(高雄市政府観光局)https://khh.travel/zh-tw/attractions/detail/157
所在地
高雄市旗山区中山路