やや専門的ですが、中村勝の『台湾高地先住民の歴史人類学』(緑蔭書房、2003年)の
「マラカム!高峰の焼畑・狩猟民」は、拉拉山近くのタイヤルのカラ集落の生態と文化、
歴史を描き出します。上巴陵集落の砲台と、一帯のタイヤルたちと日本軍警の衝突につい
ては、中村平『植民暴力の記憶と日本人:台湾高地先住民と脱植民の運動』(大阪大学出
版会、2018年)の「植民暴力の常態化としての『和解』:『帰順』をめぐる日本とタイヤ
ルの解釈」に詳しいです。「隘勇線」についてはオンラインの「台湾大百科全書」(執筆
呉密察)を参照しました。また
杉坂美典さんのページは、ララ山で見られる蝶をた
いへん詳しく紹介しています。
(中村平)