臺灣同志遊行 台湾LGBTプライドパレード

東アジア最大のプライドパレードを体験しよう

橋本恭子撮影

性的マイノリティの文化を讃え、人権を尊重する「プライドパレード」は1970年にアメリカで始まり、その後、全世界に広がっていきました。台湾各地(台中、台南、高雄、花蓮など)でも毎年、行われていますが、東アジア最大規模といわれるのは毎年10月の最終土曜日に台北市内で開催される「台湾同志遊行」です。台湾各地はもちろん、日本や中国、韓国などの近隣諸国、遠く欧米からも参加者があり、とても賑やかです。性の多様性のシンボルである虹色の旗やグッズを手に持ち、思い思いの装いで歩く人たちの列に加わってみましょう。また、毎年10月はレインボー月間で、台北レインボーフェスティバル(台北国際彩虹文化節)も開催され、映画祭や音楽祭など、街中で様々な関連イベントを楽しめます。

学びのポイント

なぜこんな大規模に成長したの?

003年に台北で初めてパレードが開催された時、参加者はわずか2000名あまりでしたが、2019年には5月に同性婚が認められたこともあり、約20万人の参加となりました。このような短期間での急激な増加を可能にしたのは、同志団体の粘り強い活動は言うまでもなく、国・地方自治体の取り組み、法の整備、教育・医療・福祉現場・企業での取り組み、メディアの報道、学術研究成果の発表・出版、大学サークルの活動、文化的サポート(文学、映画、TV、音楽、美術、ファッション、サブカルチャー)など、同志をサポートする全方位的な動きが推進されてきた結果、人々の意識が大きく変わったからでしょう。現在では異性愛者の参加も多く、小さな子供を連れた若い夫婦も目立ちます。同志の子供を持つ親たちのグループもいます。また、毎年パレードの先頭を堂々と行くのは、車椅子に乗った障害者の同志グループです。

橋本恭子撮影

台北のパレードの特徴は?

性的マイノリティのためのパレードですが、他の人権テーマについても関心が払われていることが大きな特徴です。それは、台湾の同志運動が民主化運動の一環としての人権運動 として発展してきたからでしょう。台湾では、日本統治時代や戦後の白色テロの経験を通して、人権は主体的な行動を通して獲得するものと認識されています。同志運動も例外でなく、人権を求める社会運動として発展してきました。その過程で、他の社会運動との連帯が生まれ、毎年、パレードには先住民族の自治運動、移民労働者運動、労働運動、環境保護運動、反原発運動、障碍者運動、動物愛護運動などの関係者も参加し、同志を支援する力強いメッセージを発信しています。台湾プライドパレードは、単なる「お祭り」ではなく、一年に一度、個人的な性の課題は社会的な課題であると認識した上で、複数の問題系を貫く人権意識を共有し、確認する日でもあるのです。

さらに学びを深めよう

  1. 【事前学習】【事後学習】台湾の同志運動(LGBT運動)について調べてみましょう。
  2. 【事前学習】【事後学習】台湾の社会運動について調べてみましょう。
  3. 【事前学習】【事後学習】日本各地でも行われているLGBTパレードに参加してみましょう。

参考資料

台湾のプライドパレードについては、ネット記事が豊富に検索できます。 台湾の同性婚法案および同志運動については、鈴木賢「台湾の同性婚法制化から何を学ぶか」(全10回)が非常に詳しくまとめています。

(橋本恭子)

ウェブサイト
台湾LGBTプライドパレード(2019年)https://www.taiwanpride.lgbt/a-simple-guide-in-japanese 台北レインボーフェスティバルhttps://www.taipeirainbowfestival.com
所在地
台北市中正区羅斯福路二段70号12楼(社団法人台湾彩虹公民行動協会)