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フランス系の大型量販店「カルフール」の台湾での店名「家楽福」は「家家快楽又幸福
(楽しくて幸せな家庭)」を意味します。台湾では共働きの家庭が非常に多く、台北な
どの都市部では会社帰りに買い物をしたり、週末に一週間分の食材を買いだめしたりす
ることが多いので、24時間営業の大型スーパーの人気が高く、台湾には約140の店舗が
あります。MRT西門駅から歩いて数分のところにある家楽福(カルフール)桂林店は、
清の時代に創建された龍山寺のほか、剥皮寮歴史街区や西本願寺跡、小南門など歴史的
建造物が多くある万華区にあります。食料品(生鮮食品や惣菜等)のほか、日用品、衣
料品、スポーツ用品、電気製品など様々な商品が売られていますが、観光スポットが近
くに多くあることからお土産用のお菓子なども充実しています。
学びのポイント
台湾の食卓事情
料理をする家庭は、市場(いちば)やスーパーで食材を買いますが、共働きや家に台所
がないといったことが理由で料理をしない人もあり、外食をしたり、スーパーで 惣菜
や冷凍食品を買ったり、セルフ式 惣菜屋(自助餐)やレストランのテイクアウトを活
用したりする家庭も多くあります。また、最近では、ウーバーイーツやフードパンダと
いった、日本でも見られる宅配サービス(デリバリー)を利用する人も増えています。
重金優子撮影
買い物の習慣
台湾人はお買い得が大好きです。市場でもスーパーでも、「買一送一(ひとつ買うとふ
たつ目がただになる)」や「2個目は半額」など、割引の値札をよく見かけます。割引
の場合、日本の「〇割引」とは違い、割り引かれたあとの金額を示す(日本語の「〇掛
け」にあたる)「〇折」という言葉が使われます。例えば2割引なら「8折」と表示され
ます。また、市場では値切ったり、試食をさせてもらうなどの交渉もできます。カルフ
ールの店舗が比較的市街地に多いのに対し、郊外には米国系会員制量販店のコストコや
アウトレット(三井等)もあり、親戚や友だちと誘い合って買い物に行き、大量に買っ
た物を分け合うといったことも見られます。
コンビニ(便利商店)大国台湾
日本でもおなじみのセブン-イレブン、ファミリーマートが町のいたるところに見られ
ます。店内にイートインコーナーがあることや、ファミリーマート で店内に入るとき
に流れる音楽がほぼ同じといった日本との共通点も多々ありますが、商品のセレクトや
店内にただよう匂いが日本とはかなり違います。最近では、7-11×カナヘイなどのキ
ャラクターのコンセプト店舗のほか、ベーカリー、ドラッグストア、本格的なカフェな
どを併設する生活提案型の複合店も増え、ただ便利というだけではない様々な機能を備
えたコンビニが都市部を中心に増えています。
「伝統市場」とは?
「伝統市場」と呼ばれる市場(いちば)には、一日中やっているところもあれば、朝早
くから昼前までの朝市、夕方だけの黄昏市場、夜もやっている夜市もあります。決まっ
た時間帯しか開かない市場もあれば、同じ場所で途中休みを挟んで、朝市、黄昏市場、
夜市になるところもあります。朝市や黄昏市場では主に野菜や肉、魚などの生鮮食品や
惣菜、日用品、洋服などが売られており、夜市には食べ物の屋台や衣料品店、雑貨店な
どが並びます。家で料理をする人は朝市で食材を買い、仕事帰りの人は夜市で夕食を食
べたり惣菜を買って帰ったり、生活習慣によって市場の利用のし方が異なります。特に
朝市を利用する人は、馴染みの店が決まっていたり、いいものを取り置いてもらったり
と、店の人との関係が密接なことも多く、値切る光景はあまり見られません。
さらに学びを深めよう
- 【現地体験学習】日本で見たことのない果物や野菜はありましたか。 初めて見た野
菜や果物を記録しておきましょう。
- 【事前学習】【現地体験学習】日本で自分が好きな食材の値段を記録しておき、実
際に買い物をしてみましょう。見つかったら値段を比較してみましょう。また、商品名
が漢字でどのように表記されているか、観察してみましょう。