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桃園國際棒球場

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桃園国際野球場

台湾初の国際規格を満たす野球場で、台湾の野球文化と野球を通じた日台交流を学ぶ

桃園国際野球場は、2009年に完成した台湾初の国際規格を満たす野球場です。2011年からは台湾のプロ野球チームである楽天モンキーズ(旧ラミゴ・モンキーズ、2020年より楽天が100%株式買収し、日本でも話題になっています)の本拠地球場として利用されています。台湾では野球がとても盛んで、各地に球場がありますが、近年、この球場ではアジア シリーズなどの国際大会も行われています。球場の外観が現代的で、球場内のフードコートでは様々な台湾B級グルメを味わえます。「楽天ガールズ」と呼ばれる専属チアグループのパフォーマンスも評判で、台湾だけでなく、海外からも多くの野球ファンが訪れます。

学びのポイント

野球は台湾でどのような位置付けのスポーツか?

台湾に野球が伝わったのは日本統治時代です。高校野球などを中心に、台湾で数々の野球チームが作られ、日本内地のチームとも試合をしました。なかでも、1931年に甲子園に初出場した嘉義農林の快進撃は有名で、最近では映画(『KANO 1931海の向こうの甲子園』)にもなり、再び注目が集まっています。戦後はバスケットボールなど他のスポーツの人気に押されますが、1970年代には世界少年野球大会で台湾のチームが何度も優勝し、国際的に孤立しつつあった台湾の人々に希望を与えました。そこで活躍した選手たちが、1980年代以降は成年野球で活躍し、1990年に台湾のプロ野球リーグが発足しました。今では、野球はバスケットボールと並んで、台湾で最も親しまれているスポーツです。

台湾で親しまれる野球(Rakuten Monkeys)

野球を通した日本と台湾の交流にはどのようなものがあるか?

台湾での野球の歴史は日本と切っても切れず、日本統治時代に多くの日本人と台湾人が野球を通じて交流していました。戦後も、台湾の野球人は日本式のやり方で、少年野球などを支え続けました。今日では、台湾と日本の代表チームは、少年野球でも青年野球でも、国際大会において良きライバル同士です。代表チームや個別のチーム同士の交流試合もたくさん行われています。また、プロ野球での人的交流も盛んで、日本のプロ野球チームではこれまで多くの台湾人選手が活躍してきました。そして、日本企業の楽天がモンキーズを買収したことで、日台プロ野球の交流がさらに進むことが期待されています。

応援にも日本のプロ野球の影響がある(Rakuten Monkeys)

さらに学びを深めよう
  • 【事前学習】日本の球場やテレビでプロ野球の試合を観戦し、日本の球場の様子、選手のプレー、応援の仕方、観客の様子などについて気づいたことをメモしておきましょう。
  • 【現地体験学習】試合を観戦し、日本でメモしておいた特徴との違いや共通点を発見しましょう。
  • 【事後学習】日本と台湾のプロ野球の交流について、さらに調べてみましょう。日本で活躍する台湾出身のプロ野球選手には、どのような選手がいるでしょうか。
参考資料
野球を通じた日本と台湾の歴史的な繋がり、交流を整理した文章として、野嶋剛「『野球と棒球』—白球が繋ぐ日台百年史(前篇・中篇・後篇)」『交流』2020年3月、6月、9月号(財団法人交流協会ウェブサイトよりダウンロード可)があります。高校生には難しいかもしれませんが、この文章の前提となっている台湾映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』は是非観て欲しいです。桃園国際野球場については楽天モンキーズのHP(下記)や日本語Facebookページでタイムリーな情報が手に入ります。また、前身のラミゴ時代から球団唯一の日本人スタッフを勤める礒江厚綺さんのインタビューを読んでおくこともお勧めです。桃園市の教育旅行向けガイドブック『桃園散策』にも詳しい情報が掲載されています。

(福田円)

ウェブサイト
楽天モンキーズhttps://monkeys.rakuten.com.tw/ 桃園観光導覧網(桃園市政府観光旅遊局)https://travel.tycg.gov.tw/ja/Travel/Attraction/1053
所在地
桃園市中壢区桃園市中壢区領航北路一段1号
特記事項
観戦は要予約