台湾国家婦女館提供

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台灣國家婦女館

台湾国家婦女館

台湾初の政府直轄の国家レベルの女性会館

国連が「ジェンダー主流化」を推進し、各国に対して政府の政策にジェンダー平等を浸透させるように求めたことに呼応して、非加盟国の台湾もフェミニズム運動の主導および国際的な影響から、「ジェンダー主流化」を積極的に推進しました。こうした中、政府の主導により、台湾国家婦女館が設立されました。台湾国家婦女館は、国際女性デーに合わせて、2008年3月8日に開館しました。台湾国家婦女館は、政府と民間の女性団体、海外の女性団体との連絡や交流を促進する重要な場となっています。さらに、展示エリアでは、女性問題の啓蒙やジェンダー平等の促進のために、毎年テーマを決めて特別展を開き、一般市民に公開しています。

学びのポイント

「ジェンダー主流化」とは?

1985年、国連は第3回世界女性会議で「ジェンダー主流化」の概念を提唱しました。1995年、第4回世界女性会議は「北京宣言と北京行動綱領」を正式に採択し、世界各国にジェンダー平等を促進する重要な戦略として「ジェンダー主流化」を求めました。 「ジェンダー主流化」とは、各国政府が政策を策定、実施する際にジェンダーの視点を取り入れ、政策実施前に政策のジェンダーへの影響を予測し、政策実施時にはジェンダー平等の目標を実現しなければならないことを意味します。 ジェンダー主流化の基本原則は、すべての政府部門のガバナンスにおけるジェンダーギャップの可視化、意思決定への女性参画の拡大、政府によるジェンダー平等を実現するための十分な検査監督体制を確立することです。
台湾の「ジェンダー主流化」は、フェミニズム運動の懸命なロビー活動の影響を大きく受けています。 2005年には、「行政院各部会ジェンダー主流化実施計画」が可決され、すべての中央省庁にジェンダー平等を推進することを求めました。 台湾のジェンダー主流化は、主に統計、予算配分、影響評価、分析、ジェンダー意識エンパワーメントによって推進されました。さらにジェンダー統括部門「行政院性別平等会」を設立し、各省庁のジェンダー平等政策を取りまとめています。

台湾国家婦女館提供

台湾におけるCEDAW

戦後の国際政治と中国の影響により、現在、台湾は国連には加盟していませんが、国連のさまざまな条約は果たして台湾でも有効なのでしょうか。女性の権利に特に関連する「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(CEDAW)」を例とすると、CEDAWは、1981年の国連総会での採択後に発効し、締約国に対し、「あらゆる分野において、女子に対して男子との平等を基礎として人権及び基本的自由を行使し及び享有することを保障することを目的として,女子の完全な能力開発及び向上を確保するためのすべての適当な措置(立法を含む。)をとる」(第3条)ことを要求しました。台湾は国連に加盟していませんが、2007年よりCEDAWを自発的に遵守しています。 その後、2011年に制定された「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約施行法」により、2012年にCEDAWは台湾の国内法となり、法的効力を有するに至りました。
さらに学びを深めよう
  • 【事前学習】【事後学習】日本ではどのような形で「ジェンダー主流化」が進められているでしょうか、調べてみましょう。
  • 【事前学習】【事後学習】日本の女性の労働参加率を調べ、女性の労働参加率が男性よりも低い要因を考えてみましょう。
  • 【事前学習】CEDAWの条約全文を見てみましょう。
参考資料
台湾政府がジェンダー平等を推進するための組織をどのように設立したかについては、台湾女性史入門編纂委員会編『台湾女性史入門』(人文書院、2008年)「Ⅲ女性運動16行政院婦女権益促進委員会」が参考になります。台湾の国家の地位、国連非加盟問題については、赤松美和子・若松大祐編『台湾を知るための60章』(明石書店、2016年)家永真幸「第16章 統一・独立・現状維持――「台湾の国家性」という政治争点」を読んでみましょう。

(戴靖芸)

ウェブサイト
公式http://www.taiwanwomencenter.org.tw/

(中国語・英語)

所在地
台北市中正区杭州南路一段15号9F

特記事項
2週間前に台湾国家婦女館の公式ウェブサイトから予約が必要。