工研院は台湾半導体産業の生みの親です。1970年代に入って、台湾ではそれまでの経済成長の結果、賃金が上昇し、政府はより高度な産業を発展させなくてはならないと考えました。そこで工研院は半導体の技術をアメリカから導入して学び、それをもとに半導体をつくる企業を生み出しました。その代表がUMC(聯華電子)やTSMC(台湾積体電路製造)です。
工業技術研究院を参観する蔡英文総統
(Attribution: 總統府, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons)
工業技術研究院本部
(Attribution: ITRI, Copyrighted free use, via Wikimedia Commons)
産業技術の開発を担う―台湾半導体産業もここから生まれた
工業技術研究院(以下、工研院)は1973年、3つの国立の研究機関を統合し、財団法人として設立されました。経済部長(経済産業相に相当)だった孫運璿(後に行政院長。行政院長は首相に相当)が韓国で研究機関を見学し、台湾にも同様の研究機関が必要だと考え、設立に尽力しました。
工研院の役割は産業技術の開発で、台湾の半導体産業を生み出したことでその名を高めました 。工研院は新竹県に設立され、現在は台南市や南投県にも分院があります。材料及び化学研究所等6つの研究所、ビッグデータ科学技術センター等6つの研究センターなどがあります。従業員は約6000人、その80%以上が修士または博士です。
工業技術研究院を参観する蔡英文総統
(Attribution: 總統府, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons)
(中国語・英語)
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