台灣同志諮詢熱線協會 台湾同志ホットライン協会

誰もが生きやすい社会を目指して

橋本恭子撮影

台湾、中国、香港など中国語圏では、性的マイノリティ(LGBTQ+)とその支援者は「同志」と呼ばれています。台湾では、1990年代にゲイ、レズビアンが主体となって人権の平等を求める「同志運動」が起こり、1998年6月に全島的な同志支援組織として台湾同志ホットライン協会が設立されました。電話相談班やジェンダー教育班など九つの小グループに分かれ、様々なイベントを通し、多様な性のあり方について啓発活動を行っています。青少年向けの居場所作りや、同志の子供を持つ親を支援する集会などもあります。学校への出前授業も行っており、この授業を受けた生徒が、やがてホットライン協会のボランティアになるという好循環も生まれています。

学びのポイント

子供や青少年向けの活動は何をしているの?

毎月一回、12歳から20歳までの同志を対象にしたイベント「芭樂小雞塊」が開催されています。毎回内容が異なり、小グループに分かれて学校生活についておしゃべりしたり、みんなでケーキを作ったりするほか、宝探し大会や園遊会などの戸外活動もあります。台湾の同志運動の歴史を学んだり、様々な社会問題や人権問題について触れたりする機会もあります。ただ、どのような集まりであれ、一番大事なことは、学校では仲間のいない同志の子供たちに人目を気にせず、思ったことを気軽に話すことのできる安全な環境を提供することです。そこで、子供たちは自分と同じような悩みを持つ仲間たちと知り合い、自分自身の性のあり方を知り、自分らしく振る舞うことができるようになります。学校や家庭で問題にぶつかった時は、ホットライン協会のメンバーが寄り添い、あなたは一人じゃないよと教えてくれます。こうした活動を通して、同志の子供たちは成長していきます。

橋本恭子撮影

LGBTQの子供を持つお父さん、お母さんのためには何をしているの?

自分の子供が同志と知って、悩んでしまう親は少なくありません。子供にどう接したらいいかわからない、誰に相談すればいいかわからないと、孤立しがちな親のために、ホットライン協会はそれまでの電話相談に加え、2003年月4に「家庭小グループ」を作りました。同年、子供たちの思いを知ってもらえるように、書籍『親愛なるお父さん、お母さん、私は同志です』(心霊工房、2003年)を出版しています。2004年3月からは「同志の両親座談会」を台湾全土で定期的に開催し、2020年までのべ750人が参加しました。「茶話会」や「相談会」も定期開催し、親たちは交流を通して互いに助け合えるようになり、それぞれの経験を共有し、理想の親子関係を模索するようになっています。

橋本恭子撮影

さらに学びを深めよう

  1. 【事前学習】【事後学習】ジェンダー、LGBTQ、性的指向、性自認などのキーワードを調べてみましょう。
  2. 【事前学習】【事後学習】台湾のLGBT運動(同志運動)について調べてみましょう。
  3. 【事前学習】【事後学習】LGBTQをテーマにした台湾の映画を見てみましょう。
  4. 【事前学習】【事後学習】LGBTQをテーマにした台湾の小説を読んでみましょう。

参考資料

同志運動については、赤松美和子・若松大祐編『台湾を知るための60章』(明石書店、2016年)の第30章「性的マイノリティ運動――戒厳令解除後の道のり」に詳しい紹介があります。台湾同志ホットライン協会については、堀川修平「海外情報 台湾レポート(5)台灣同志諮詢熱線協會」(『Sexualiry』、“人間と性”教育研究協議会企画編集(74)、2016年)、堀口菜穂「台湾スタティーツアー報告 : 台湾の性的マイノリティに関する団体を訪問して」 (『社大福祉フォーラム 2015報告』、日本社会事業大学、2015年)がお勧めです。台湾の同性婚法案および同志運動については、鈴木賢「台湾の同性婚法制化から何を学ぶか」 (全10回)が非常に詳しくまとめています。

(橋本恭子)

ウェブサイト
公式 https://hotline.org.tw
所在地
台北市羅斯福路二段70号12楼
特記事項
B&Sプログラムの受け入れについては、事前予約が必要です。事前に質問票を送付してください。一週間に一度のみの受け入れとなりますが、複数のグループも同時に受け入れてもらえます。