台湾人権促進会提供

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台灣人權促進會

台湾人権促進会

当たり前の人権を守るために

台湾人権促進会(台権会)は、台湾が戒厳令下にあった1984年に成立した非政府組織(NGO)です。台湾の戒厳令時代には 、政府は反体制派の人々に対して弾圧を行っていました。台権会はこうした状況下で、政治犯の救出や、言論・結社の自由を求める活動などを行っていました。1987年に戒厳令が解除され、台湾の民主化が着々と進んでいくにつれ、台権会はさらにその活動を広げてきました。近年では、プライバシーの侵害、居住権の保護、ハンセン病患者の差別、ジェンダー平等、移民や難民の差別 など、様々な人権に関する問題について取り組んでいます。また、人権意識を社会に浸透させていくために、インターン、講演会や雑誌発行などの啓発活動も行っています。

学びのポイント

人権はなぜ必要?

人権とは、文字通り人間の権利であり、誰もが生まれながらにして持っているものです。では、なぜ人権は社会にとって必要なのでしょうか?  私たちが暮らしている社会には 、国家と国民、先生と生徒、社長と社員、親と子ども など、強い立場のものと弱い立場のものがいます。人権は、こうした弱い立場の人を守るためのものであり、誰もが思ったことを自由に話せること、自由に勉強できること、差別されないこと、これら全てを保障するものであります。

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台権会の取り組み:ハンセン病と人権

ハンセン病とはらい菌によって皮膚と神経が侵される病気ですが、治療法が確立された現代では完治する病気です。らい菌は感染力が弱いものですが、これまではハンセン病は怖い病気 という誤認識のもと、患者とその家族たちに対する差別がありました。日本では、1931年にらい予防法が成立、政府は療養所を設立し、患者達を強制収容しました。日本の植民地下であった当時の台湾でも、同じ法律が施行され、強制隔離政策が取られました。台権会は、こうしたハンセン病患者の人権回復の活動に努めてきました。主に患者達の居住権利 や、患者達の人権保障法の制定について取り組み、また、日本のハンセン病患者や支援団体と協力して活動を行っています。

台権会の取り組み:難民と外国人収容

2021年3月に、名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカの女性が死亡した事件が注目を集めました。これまで日本の入管施設は、外国人に対する人権侵害が度々問題視されてきました。台湾においても、外国人収容の法制度と施設の問題があり、台権会は、こうした台湾における外国人収容問題に取り組んでいます。また、台湾では未だに難民法が成立していないため、台権会は難民法の立法、および 難民認定制度の確立を推進しています。

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さらに学びを深めよう
  • 【事前学習】日本国憲法にも人権について書かれていますが、具体的にどう書かれているのか調べてみましょう。
  • 【現地体験学習】台権会は他にも様々な人権問題に取り組んでいますが、具体的にどのようなことをするのか聞いてみましょう。
  • 【現地体験学習】台権会ではインターンシップやワークショップを行っています。どのようなプログラムが組まれているのか聞いてみましょう。
  • 【事後学習】台権会が取り組んでいる人権問題の多くは、日本で起きている問題と似ています。日本では、具体的にどのような人権問題があるのか調べてみましょう。
参考資料
人権の基礎知識については、インターネット上に豊富な情報があります、調べてみましょう。また、アムネスティー・インターナショナル・ジャパンのホームページもとても参考になります。ハンセン病の基本的な知識については国立ハンセン病資料館のウェブサイトを見てみましょう。台湾のハンセン病療養所の紹介及びハンセン病の歴史については、台湾の文化部のサイトに日本語の紹介があります。台湾のハンセン病救療施設楽山園については、輪倉一広「楽山園(台湾のハンセン病救療施設)の歴史的評価」(『愛知教育大学研究報告. 人文・社会科学編』第70号、2021年)を読んでみましょう。

(小松俊)

ウェブサイト
公式 https://www.tahr.org.tw/

(中国語・英語)

所在地
台北市天祥路61巷22―2

特記事項
人数制限:15人まで