みんなの台湾教育旅行記

日本が台湾のようなLGBT意識の高さを持つには

  • 2019年9月~2020年4月
  • 大学生・谷内遥

私は台湾に留学したことでLGBTについて大きく意識が変わった。留学以前は特にLGBTについて特に関心も無く、LGBTフラッグすらも知らなかった。今回のレポートでは幾つか実際に台湾で私が衝撃を受けた体験も記しながら、日本と台湾とのLGBTの意識の違いについて述べる。私がLGBTについて関心を持つようになったのは、ある日クラスに化粧をした男子生徒を見かけたが、周囲が何事も無く受入れているのを見たときだ。私にとっては初めての経験だったので衝撃的であり、そこからLGBTについて調べ始めるようになった。台湾では学校教育にジェンダー平等教育の機会が設けられているため、多くの学生が認知し受入れているという共通理解があり、公表しやすい。また、そのように公表する人が多いため連鎖的にカミングアウトしやすい。しかし私は今までLGBTについて教育を受けたことは一度も無く、それどころか私が小中学校の頃、同性愛者は軽蔑の対象にさえなっていたと感じる。やはりここが日本と台湾との大きな違いだ。今でこそLGBTに関することが教科書に載り始めているがこれは大きな進歩であり、見習うべき台湾への第一歩である。留学中英語のスピーチの時間にある男子生徒が、「もし私が彼氏か、彼女ができたら・・・」と当たり前のように恋愛の対象を話し、聴講している方も特に変わった反応は示していなかった状況を見て、この状況はまず日本ではあり得ないだろうと思った。やはり根底には全員が普通の事として捉えているということがある。やはりLGBTについて認識するにはまずは学校での教育が絶対命題である。そして私が一番驚いた事実は、台湾では友人同士で学校近くの家に住むことはよくあることだが、同性愛者の男子生徒が女子生徒数人と一緒に住んでいたことだ。これは完全にこの男子生徒を女性として捉えていることを意味する。確かに彼らはいつも一緒に行動し仲の良い友達のような関係であったが、ここまで理解が進んでいるとは思っておらず、度肝を抜かれた。台湾では、LGBTパレードが行われ、当日にはgoogleマップにもLGBTカラーでパレードのルートが書かれていた。国全体で関心を持っていることに感銘を受け、いつか日本もこうなって欲しいという思いが湧いた。今でこそ話題に上るようになったが、私は留学を通して台湾には到底及ばないと身にしみて感じた。LGBTの理解が深まることは男女平等へと繋がることでもあり、ジェンダーに関しての日本の問題はそこにもある。