胸が熱くなる台湾本との出会い
「きたぞ、これだ!」ページを開いた瞬間、思わず声が出た。「パンダ外交」の研究で話題をさらった家永真幸さんが、今度は真正面から“台湾のアイデンティティ”に挑んでくるなんて…。台湾現代史の核心に挑んだのだ。ニュースでは「台湾有事」の危機ばかりが並ぶけれど、本当に知りたいのは「台湾はいかにして台湾になったのか?」という問いの答え。この本はまさにその問いをまっすぐに投げかけてくれる。
読み進めるうちに、戒厳令下の抑圧や白色テロの記憶、民主化を勝ち取るまでの道のりが鮮やかに浮かび上がる。オードリー・タンや蔡英文に象徴される自由と多様性の現在までが一気につながっていく感覚に、胸が熱くなった。ページをめくるたび、何度も「こういう語りを待っていた!」とつぶやいてしまった。
スラスラと読んでいくうちに、気づけば台湾現代史の奥深い森に迷い込み、抜け出せなくなっている。「ああ、これぞ新書の魔力!」と何度も膝を打った。