第20回 台湾の歴史のみかた 講師:胎中千鶴(目白大学)
https://youtu.be/7hA8mQY1y5w
第20回のゲストは目白大学の胎中千鶴先生。胎中先生のご専門は東洋史学で、日本の植民統治下における台湾の近代化、近現代の日本と台湾の関係について研究されています。
今回のテーマは「台湾の歴史のみかた」。今日の日本で、台湾は「親日」というキーワードとセットで語られることが多く、日本と台湾は良好な関係にあると広く考えられています。しかし、歴史を振り返れば、台湾島と澎湖島は実に約半世紀の間、帝国日本の植民統治を経験してもいます。日本と台湾の関係を俯瞰的に、「点」ではなく「線」で見れば、両者の関係が「親日」の一言で簡単に片づけられない起伏を持つことは明らかです。今後の日本と台湾の関係を考えていくために、近現代の日本と台湾の関係について省察的な著作も数多く発表されている胎中千鶴先生に「台湾の歴史のみかた」と題してお話をうかがいました。
胎中先生のプロフィールは、以下のページをご覧ください。
【プロフィール】
https://researchmap.jp/xinfu
本動画と直接的にかかわる胎中先生の著作に、「歴史総合パートナーズ」の1冊として刊行された『あなたとともに知る台湾―近現代の歴史と社会』(清水書院、2019年)があります。日本と台湾を「友だち」に見立て、2人の出会い、「友だち」である台湾の過去の歩み、2人がこれから歩むべき道を考えるという内容で、高校生を想定読者として平易な文章で綴られています。
出版社のページ
https://www.shimizushoin.co.jp/books/view/387
また、台湾南部の大型灌漑施設「嘉南大圳」を設計し、日本統治下の台湾における近代化を象徴する人物として取り上げられることが多い八田與一という人物について、日本と台湾それぞれでの語りを突き合わせ、立体的に考察した『植民地台湾を語るということ―八田與一の「物語」を読み解く【追補改訂版】』(風響社、2020年)も必読です。
出版社のページ
http://www.fukyo.co.jp/book/b92239.html
胎中先生には、SNET台湾が制作した『臺灣書旅―台湾を知るためのブックガイド』にも、「あなたを台湾に導くフレンドリーな伴奏者―人生を彩る出会いに『花束』を」という概説書・入門書を紹介する一文をご寄稿いただいています。
https://www.kinokuniya.co.jp/nb/special/abookguidetotaiwan/ABookGuidetoTaiwan_07.pdf
SNET台湾では、
台湾学習の支援・イベントでの講演など、さまざまな学びの場へ
台湾研究者を講師として紹介、派遣いたします。